Report 006

ロゴストロンACのテクノロジー

堀内達朗 七沢智樹


概要

LOGOSTRON Tech Lab Report006では、電気のノイズをカットする「LOGOSTRON AC」のテクノロジーについて、この技術的な特性とメカニズム、具体的な導入事例までを報告します。

1. 電気がはらむノイズ問題

電子機器の技術革命以来、デジタル信号回路が主流の時代になり、それにともなって電気的なノイズの問題が、より重要視されるようになりました。

発電所で発電された電気は、家庭やオフィス、工場などの商用施設に送られてくるまでに、無数の送電線や変電所を経ることになります。

このように、長い電線を通過することで各所のノイズを拾いながら小さな乱れが蓄積していき、AC(交流)電流が不安定になるのです。電源をON/OFFするたびに、電圧が変動することもその不安定さに拍車をかけています。サイン波である波形も、ノイズ成分などにより歪んでいることが判明しています。

そういった電気的なノイズにあふれている現代社会ですが、それによってどのような問題が起こり得るのでしょうか。

とくにICを利用した電気・電子機器においては、交流電流に載って侵入するノイズが、ICの誤動作や破壊をもたらす危険性が指摘されています。また、近年のインバーター機器やパソコンなどの普及によって、高周波のノイズが増えています。高周波ノイズは、音響製品の音質を劣化させたり、パソコンにエラーを起こすことが知られています。さらに、健康への影響も懸念されています。

近年は、電源の基本周波数(50または60Hz)の波形に対し、その3~40倍の周波数の波形がノイズとして載ってくる「高調波ノイズ」による事故も発生し、国が「高調波抑制対策ガイドライン」を告示し、メーカー側に対策を要請する事態にもなっています。

(こちらのウェブサイトに詳述 https://www.fujielectric.co.jp/technica/faq/cuttrans/07.html

2. ロゴストロンACとは

ロゴストロンACは、こうした電気的なノイズに起因した問題に対応する「電気の浄水器」です。

交流電流に載ったノイズをキャンセルし、その「きれいになった電気」に対して、高級な浄水器が最適なミネラルを補完してくれるように、ロゴストロンの周波数を重畳させます。

ロゴストロンACは100ボルトのコンセントに差して、電化製品との間にACを入れるという使い方のほかにも、特別な工事が必要になりますが、配電盤に設置して、部屋全体の電気をロゴストロンACを通過した電気に変えるということも可能な装置となっています。

3. ロゴストロンACの機能特性

ロゴストロンACは、2つの機能から成ります。

一つ目が、電気のノイズの除去機能です。その方法は、トランスを使ったもので、2つのトランスを並べて一度電気を磁気に変換し、さらにその磁気を電気に戻すことで、電気的なノイズをカットします。

電源線を通して電源に載ってくるノイズは、商用電源の周波数(50/60Hz)と比較してほとんどがそれより高い周波数であるため、「高周波ノイズ」と呼ばれます。

この高周波ノイズを除去する技術を、専門的には「アイソレーショントランスフォーマー」といいます。

二つ目の機能として、さらにそこにロゴストロンの周波数を重畳させます。

ロゴストロンの信号も波であり、交流電流と同じように振幅をもちますので、AMラジオのように交流電流を搬送波、ロゴストロン信号を信号波として重畳させます。ロゴストロン信号の振幅が交流電流に影響を与えないようなレベルでロゴストロンの周波数を重畳させる仕組みになっています。

4. 重畳させるロゴストロン周波数について

お手元のロゴストロンマシンの周波数を外部入力によって重畳させるタイプから、ロゴストロン周波数発信装置を内蔵したタイプまでラインナップがあります。

ロゴストロンLについては、その周波数帯が6〜50Hzであり、交流電源(50Hzまたは60Hz)と同じ周波数帯となります。そのため、重畳させる周波数を考慮すると、それ以外のロゴストロン100やBETTENなどのモデルが最適となります。(Nigiは外部出力端子がないため不可)。ただし、ロゴストロンLであっても情報は載るため、一定の効果は期待できます(現在、発信機を内蔵したモデルを開発中です)。

以下は、BETTENと100倍速機にロゴストロン周波数を重畳した場合の電圧波形です。

通常の商用電源の電圧波形

BETTENのロゴストロン周波数を重畳した波形

BETTENのロゴストロン周波数を重畳した波形(拡大)

100倍速機のロゴストロン周波数を重畳した波形

100倍速機のロゴストロン周波数を重畳した波形(拡大)

5. ロゴストロンACのトランスのメカニズム

「トランス」とは、前述のように電気エネルギーを磁気エネルギーに変換し、再度電気エネルギーに変換することで、電気的な絶縁状態を作り出すものです。

これは、電池を使用した状態に近く、電源の状態に影響されることが少なくなることで、ノイズのない安定した電源供給を行うことが可能となるわけです。

ところで、ノイズは、その伝わり方により、「コモンモードノイズ」と「ノーマルモードノイズ」とに分けられます。

2本の電源ラインとグランドラインの間に侵入し、2本の電源ラインに対して同じ方向に進むものを「コモンモードノイズ」、電源ライン間に侵入し、2本の電源ラインを反対方向に進むものを「ノーマルモードノイズ」と呼びます。


このコモンモードノイズが電源ラインに載ることで、いろいろな問題を引き起こします。

家庭用の電源ラインは交流なのでプラス、マイナスの極性があり、日本ではマイナス側はグランド(電位の基準点、通常は大地)に接地されています。

このアースラインは、家庭内のいろいろな電化製品やコンピューターなどの高周波を発する機器の電源ラインを通して繋がって共有されているので、これらの機器のアースラインにも高周波ノイズが流れ込んでいきます。

このノイズが前記のコモンモードノイズと呼ばれるノイズで、トランスが一次側巻き線と二次側が導線によって直接繋がっていないので、このコモンモードノイズを除去することができるわけです。


一方、トランスには、次の3種類があります。

1. 絶縁トランス:電磁誘導による絶縁で、一次側-二次側間の伝導がないようにしたもの

2. シールドトランス:一次側-二次側の間に静電シールド板を設けて、伝導と静電結合がないようにしているもの

3. ノイズカットトランス:さらにコイルの配置や磁心の材質や形状を工夫して、一次側-二次側間の伝導と静電結合と高周波の電磁誘導がないようにしたもの


これらの中でノイズの除去性能が一番高いトランスである「ノイズカットトランス」と呼ばれるものが最もノイズ 除去性能に優れています。

ノイズカットトランスは、インバータやモータ、電気製品の電源由来で回り込んでくるノイズが侵入するのを効率よく抑制します。

コモンモードの場合、低周波(数十kHz)のノイズであれば、絶縁トランスでもある程度は減衰しますが、ノイズの周波数が高くなるにしたがってトランスの1次側-2次側間に存在する静電容量が大きくなり、ノイズの2次側への侵入が増加してきます。ノイズカットトランスは、1次側コイルと2次側コイルの間に静電シールド板を設置して、それを接地することによってノイズの侵入を防ぐ構造をとっています。(上図)

なお、ノーマルモードについては、トランスは本来そのまま2次側に出力させますので、ノーマルモードノイズの抑制効果はありません。

ノイズカットトランスでは、通常、電源ラインに載ってくるノイズの周波数が商用電源の周波数(50/60Hz)と比較して非常に高いことに着目し、電源などの低い周波数は通過させ、コイルの配置や磁心の材質、形状を工夫して高い周波数は減衰させるフィルタ特性をもたせることで、ノーマルモードのノイズを抑制しています。このように、電源ラインに載ってくるノイズに対してはノイズカットトランスがとても有効なのです。

以下に3種類のトランスのノイズ減衰率の比較例とノイズ防止効果の例を示します。

ACに使用しているWBトランス

ロゴストロンACでは、その「ノイズカットトランス」と呼ばれるものの中でもWBトランスという構造のものを採用しています。

WBトランスとは、コイルボビン式巻鉄芯変圧器の英語であるWound Core type Transformer with Coil Bobbinの略です。

通常のR型と呼ばれるトランスが「鉄芯(コア)に対してコイルを巻きつける」のに対して、WBトランスは「コイルに鉄芯を巻く」という方法で製作され、コイルボビンと鉄芯の一体構造に大きな特徴があります。

その利点として、次の3つがあります。

1. 小型軽量(従来の一般的なトランスの約1/2のサイズで重量も約1/2にすることが可能)で高効率であること。

2.切断面やギャップ(接合部)がないため、漏洩磁束が少なく、うなり音や振動も発生しにくいこと。

3. 良質な磁性材料を用い鉄心巻込の工夫をすることによって、エネルギー損失を大幅に減少させることが出来て省エネルギーである。

つまりロゴストロンACを使用することで、屋外の柱上トランスから引き込み線の間で拾うノイズや、電灯線に乗ってくるような外部から来たノイズ、PCなどの電源に使われていて、それ自体がノイズを出すスイッチング電源やデジタル機器のノイズとACラインのアースを共通とする白物家電から伝わる内部からのノイズの逆流まで全ての種類のノイズを相当程度遮断することができます。


6. ロゴストロンACの効果-具体事例

ミュージシャンの特性やテーマを考慮しながら最適な音作りをサポートするサウンドエンジニアのような職人にとって、音質にダイレクトに影響する電源の質は、常に大きな課題です。電気的なノイズのキャンセルによって意図した音楽表現の実現に直接的に貢献する、このようなロゴストロンACに使用されるトランスのメカニズムは、音楽スタジオやミュージシャンに使用されるものとして開発されたことが始まりでした。

実際に、大手レコード会社、さらには紅白歌合戦に出演するようなミュージシャンが使用しているのが、このロゴストロンACに使われているトランスの技術です。

実際、ロゴストロンを重畳させないでACを使っただけでも、明確に音が良くなることがいくつものケースで確認されています。次項で、その事例をご紹介します。

7. 音響専門家の視点から

「Taguchiスピーカー」という音響の専門会社さんと協力し、ロゴストロンACの効果についての実験と確認を行いました。

Taguchiスピーカーとは、本物の音を追求する姿勢と技術にかけて他の追従を許さないクオリティを誇る、業界では知る人ぞ知る存在です。このTaguchiスピーカーのサウンドシステムは大規模な公演イベントや会場に導入されており、その導入実績は、京都西本願寺、表参道ヒルズ、Blue Note Tokyo、国立劇場など多数にのぼります。

当日の音響実験では、大中小とそれぞれサイズの異なる3つのスピーカーをご準備いただき、ロゴストロンACを入れない状態で一つ一つのスピーカーの音を確認したあと、ロゴストロンACを入れた音を聴き比べるという実験をおこないました。

その結果、全ての試聴者より次のような変化があったとの感想を得られました。

・音に一段と深みと広がりが出て、一気に臨場感がアップした

・より音が精妙になって、一音一音がクリアに聞こえるようになった

・高音はより伸びやかに、低音はずっしりと体に響く感覚があった

また、ロゴストロンのベーシック構文である公響詞を入れた実験も実施したところ、 「音に安定感が出た」という意見で一致しました。

Taguchiスピーカーの方からは、 「通常であれば音響担当やPAの人が調整するところを、ロゴストロンACを導入することで、機械が自動的に調整できるところが、本当にすごいですよね!」ということで、 音響専門のプロの視点からのお墨付きもいただきました。

このように、ロゴストロンACが電気に載っているノイズを除去することで、デバイスや電子回路の動作が精確かつ安定することが考えられます。ロゴストロン周波数が重畳された交流電源(ロゴストロンAC)に接続されたデバイス(パソコン、家電等)は、電気回路内に「電子の動き」としてロゴストロン周波数が伝搬され、最適な動作をサポートします。

また、電気工事士資格を持ったスタッフによる作業が必要ですが、電源の主幹である配電盤にロゴストロンACを設置することで、家全体の電気配線とそれにつながる全ての電化製品の回路にロゴストロン周波数を伝搬することができ、それによって家屋全体のイヤシロチ化が期待できます。

8. 具体的な設置方法と事例

1.ロゴストロンACをコンセントから給電する場合

ロゴストロンACの通常の使用方法としては、右図のようにコンセントから電源を取り、ACを介して各種家電製品へ繋ぐことができます。

※ロゴストロンACに繋ぐ機器の総使用電力がロゴストロンACの供給電力を超えないよう注意が必要です。

2.ロゴストロンACの出力を配電盤に供給する場合

配電盤に直接ロゴストロンACからの出力を載せるには、一例として右図のような繋ぎ方をする必要があります。各子ブレーカーの容量がトータルで1500W以下であれば、複数の子ブレーカーに分岐して接続させることが可能です。(リビングの照明用ブレーカー7.5A、壁のコンセント用ブレーカー7.5A等)

配電盤の作業には第二種電気工事士の資格が必要となりますが、弊社のエンジニアが出張し取り付けることも可能です。

●注意点

・ロゴストロンACに繋ぐ機器が高周波を発信する場合、ロゴストロンACが唸る場合があります。

・ロゴストロンACに繋ぐ機器の総使用電力が、ロゴストロンACの定格容量を超えないようにする必要があります。異常な発熱や焦げ臭がする原因となるためです。


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LOGOSTRON Tech Lab Report 006

ロゴストロンACのテクノロジー

七沢智樹 / 堀内達朗


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